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二つのベクターから発現されたcas9タンパク質を利用した遺伝子発現調節方法
[특허 요약] 本発明は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインを発現する組換えベクター及びC-末端を含む第二のドメインを発現する組換えベクターを各々細胞内に導入する工程を含む、遺伝子発現調節方法、前記組換えベクターを含む組成物、遺伝子発現調節用キット、及びCas9タンパク質の細胞内製造方法に関する。 また、本発明は、前記第一のドメインをパッケージングするウイルスベクター及び第二のドメインをパッケージングするウイルスベクターが導入された形質転換細胞及びこれから産生されたウイルスを含む組成物に関する。 現在、遺伝子工学で広く有用に使われているツールとして、制限酵素は現在分子生物学の研究の最も重要なツールの一つである。しかし、ゲノムサイズのDNAを扱うのに有用な制限酵素として新しいDNA塩基配列の認知と「rare cutter」、すなわち9bp以上のDNAを認知して切ることができる制限酵素の必要性が台頭するに伴い、様々な試みがなされてきた。 その一環として、細胞及び生物内で内在性遺伝子の変異、ターゲット遺伝子の挿入、及び染色体再配列を引き起こすことができるツールとしてメガヌクレアーゼ(meganuclease)、ジンク-フィンガーヌクレアーゼ(zinc-finger nucleases,ZFNs)及びTAL-エフェクターヌクレアーゼ(TAL-effector nucleases,TALENs)のような人工ヌクレアーゼが開発され、遺伝子工学で強力で多目的なツールとして生命工学、医薬などの分野で有用に使用することができる。近年、微生物の免疫体系として知られているCRISPR/Casシステムを利用した第3世代の遺伝子ハサミ、RGEN(RNA-guided Engineered Nuclease)が開発されてから、生命工学分野のすべての分野で新たな発見や技術革新をもたらしている(Kim,H.et al.,Nat Rev Genet,2014,15:321-334)。 前記のような人工ヌクレアーゼは、細胞内で特異的な標的塩基配列を認識して、DNA二本鎖の損傷(DNA double strand breaks,DSBs)を引き起こす。誘発された細胞内DSBは、相同組換え(homologous recombination,HR)と非相同末端結合(nonhomologous end joining,NHEJ)に区別される細胞の二つの内在的DNA修復機序によって復旧できるが、この時、標的特異的な突然変異及び遺伝子改変が起こるようになる。真核細胞及び生物内で相同のDNA提供者が不在する時は、ヌクレアーゼによって誘導されたDSBは、HRに比べて段違いにNHEJ機序で復旧できる。HRによる変異は、HR提供者DNAにある配列が、正確にコピーされて起こるが、NHEJによる変異は、ランダムに起きるようになる。NHEJは、エラーが発生しやすい(error-prone)修復機序であるため、DSBが起こった部位で小さなサイズの挿入/欠失(insertion/deletion:indel突然変異)が起こることがあり、これはフレームシフト(frame-shift)突然変異を誘発して遺伝子変異を引き起こす。 特に、CRISPR/CasシステムのCas9タンパク質は、真核細胞及び生物内の遺伝子改変を設計するのに有用なツールであるにもかかわらず、これをコードする遺伝子のサイズが大きいため、ウイルスベクター内に挿入して細胞内に伝達しようとする場合、ウイルスベクターのパッケージングの限界によってウイルス産生効率及び細胞内への伝達効率が落ちる問題がある。そこで、Cas9タンパク質をウイルスベクターを介して発現させるための研究が必要な実情である。 本発明者等は、ウイルスベクターのパッケージングの限界を克服して、ウイルスベクターを利用してCas9タンパク質を発現させることができるシステムを開発するために鋭意努力した結果、Cas9タンパク質をウイルスベクターにパッケージできる大きさの二つのドメインに分けた後、前記各ドメインを発現させることができる組換えベクターを作製し、前記組換えベクターを細胞内に導入して、各ドメインが融合されて、ゲノム上の標的DNAに対してIndel(insertion or deletion)効果を示すことを確認することにより、本発明を完成した。 本発明の目的は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインを発現する組換えベクター及びCas9タンパク質のC-末端を含む第二のドメインを発現する組換えベクターを各々細胞内に導入する工程を含む、遺伝子発現調節方法を提供するところにある。 本発明の他の目的は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインを発現する組換えベクター及びCas9タンパク質のC-末端を含む第二のドメインを発現する組換えベクターを含む組成物を提供するところにある。 本発明のさらに他の目的は、前記組成物を含む遺伝子発現調節用キットを提供するところにある。 本発明のさらに他の目的は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインをパッケージングするウイルスベクター及びCas9タンパク質のC-末端を含む第二のドメインをパッケージングするウイルスベクターが導入された形質転換細胞を提供するところにある。 本発明のさらに他の目的は、前記形質転換細胞の培養液または溶解物を含む組成物を提供するところにある。 本発明のさらに他の目的は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインを発現する組換えベクター及びCas9タンパク質のC-末端を含む第二のドメインを発現する組換えベクターを各々細胞内に導入する工程を含む、Cas9タンパク質の細胞内製造方法を提供するところにある。 本発明は、Cas9タンパク質の標的特異性を向上させることができ、また、Cas9タンパク質をウイルスベクターにも適用することができるようにするため、Cas9タンパク質を利用した遺伝子発現調節に有用に使用できる。 Cas9タンパク質の第一のドメインと第二のドメインを各々含む組換えベクターを作製した後、細胞内に導入させて発現させることにより、これらの各タンパク質が細胞内で融合して完全なCas9タンパク質(Split-Cas9と命名)を形成する模式図を示したものである。 細胞内でSplit-Cas9タンパク質が形成されてsgRNAと共に作用して、HPRT、DMD及びCCR5遺伝子の全てにIndelを誘導することをT7E1分析を介して確認した結果を示したものである(1)Split-Cas9+sgRNA、2)第二のドメイン+sgRNA、3)第一のドメイン+sgRNA、4)Mock)。 Split-Cas9タンパク質の標的遺伝子に対する変異効率をnext-generationシーケンスを介して分析した結果を示したものである。 Split-Cas9タンパク質の標的遺伝子に対する特異性を分析した結果を示したものである。(a)Hela細胞及び(b)Hep1細胞で標的位置(on-target site)と、各非標的位置(off-target site)における遺伝子変異効率をnext-generationシーケンスを介して分析した結果を示したものである。特異性は、標的位置の変異効率を4つの非標的位置における各変異効率で割った比(specificity ratio)で分析した。 split-Cas9のベクター作製及び機能を確認した結果を示したものである。(a)及び(b)split-Cas9を伝達するアデノ随伴ウイルスベクター作製を模式化したものである。アデノ随伴ウイルスベクター内にU6プロモーター、sgRNA、EFSプロモーター、第一のドメインが順次挿入されて一つのベクター内にパッケージングするウイルスベクターを作製した。また、第二のドメインを含むか、第二のドメインとU6プロモーター、sgRNAを同時にパッケージングすることができるアデノ随伴ウイルスを作製した。(c)アデノ随伴ウイルスベクター内にU6プロモーター、sgRNA、EFSプロモーター、第一のドメインがパッケージングされているウイルスと第二のドメインをパッケージングするウイルスを各々10、50、100MOI(multiplicity of infectivity)でHela細胞に同時感染させた後、5日、7日、10日後にDMD遺伝子の変異を誘導することをnext-generationシーケンスを介して分析した結果を示したものである。 前記目的を達成するための本発明の一具現例は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインを発現する組換えベクター及びCas9タンパク質のC-末端を含む第二のドメインを発現する組換えベクターを各々細胞内に導入する工程を含む、遺伝子発現調節方法を提供する。 本発明において、用語「遺伝子発現調節」とは、遺伝子の発現を増加させるか、減少させるいずれの行為をいう。特に、本発明の目的上、前記遺伝子発現調節はCas9タンパク質によって行われるものであってもよい。具体的に、Cas9タンパク質を利用して遺伝子の発現を増加させるか、減少させるすべての方法が本発明の範囲に含まれてもよい。例えば、前記遺伝子発現調節は、ゲノム編集、遺伝子発現増加または遺伝子発現減少を意味してもよい。 本発明において用語、「ゲノム編集(genome editing)」とは、ヒト細胞をはじめとする動植物の細胞のゲノム塩基配列に標的化された突然変異を導入することができる技術であって、特定の遺伝子をノックアウト(knock-out)またはノックイン(knock-in)するか、タンパク質を生成しない非-コードDNA配列に変異を導入することをいう。また、ゲノム編集を介してゲノム上のDNAを欠失、重複、逆位、交換、または再配列させることができる。 本発明で、「欠失」とは、染色体の一部またはDNA上の塩基の一部が欠落して起こる突然変異をいう。 本発明で、「重複」とは、ゲノム内に同じ遺伝子が2つまたはそれ以上存在することをいう。 本発明で、「逆位」とは、ゲノムの一部が元のゲノムと比較すると逆転して配置されたものをいう。 本発明で、「交換」とは、一つのヌクレオチド配列が互いに交換されること(つまり、情報を有する配列の交換)を意味し、必ずしも一つのポリヌクレオチドが他のポリニュークレテッドに化学的または物理的に交換されるだけを意味するものではない。 本発明で、「再配列」とは、染色体上の遺伝子の位置及び順序の変化を起こす構造的変化を意味し、トランスポゾンなど転移因子が挿入されることも含まれる。さらに、DNA分子内で塩基再配列による遺伝情報の変換を含むことができる。 本発明で、「Cas9タンパク質」は、CRISPR/Cas9システムの主要タンパク質構成要素で、crRNA(CRISPR RNA)及びtracrRNA(trans-activating crRNA)及び複合体を形成して活性化されたエンドヌクレアーゼまたはnickaseを形成する。 Cas9タンパク質または遺伝子情報は、NCBI(National Center for Biotechnology Information)のGenBankのような公知のデータベースから取得することができるが、これに限定されない。例えば、前記Cas9タンパク質は、配列番号1または配列番号2のヌクレオチド配列でコードされるものであり得るが、これに限定されずガイドRNAと共に標的特異的ヌクレアーゼ活性を有することができるものであれば、いずれも本発明の範囲に含まれ得る。また、Cas9タンパク質は、タンパク質伝達ドメイン(protein transduction domain)と連結され得る。前記タンパク質伝達ドメインは、ポリ-アルギニンまたはHIV由来のTATタンパク質であり得るが、これに限定されない。さらに、前記Cas9タンパク質は、その目的に応じて当業者によって追加のドメインが適切に連結され得る。 また、前記Cas9タンパク質は、野生型Cas9だけではなく、不活性化されたCas9(dCas9)またはCas9ニッカーゼ(nickase)のようなCas9の変異体を全て含むことができる。前記不活性化されたCas9は、dCas9にFokIヌクレアーゼドメインを連結したRFN(RNA-guided FokI Nuclease)、または転写活性因子(transcription activator)または抑制ドメイン(repressor domain)を連結したdCas9であってよく、前記Cas9ニッカーゼは、D10A Cas9またはH840A Cas9であり得るが、これに限定されない。 本発明のCas9タンパク質は、その由来においてもこれに制限されない。前記Cas9タンパク質は、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、フランシセラ‐ノビサイダ(Francisella novicida)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、リステリア・イノキュア(Listeria innocua)、またはストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)の由来であってもよい。本発明の目的上、前記Cas9タンパク質は、サイズが大きいので、ウイルスベクターで効果的に発現されることができないものであってもよいが、これに制限されない。 本発明では、Cas9をウイルスベクターで発現させるために、Cas9の一部分を発現することができるベクターを作製した。つまり、Cas9タンパク質をウイルスベクターでパッケージングが可能な大きさに分けて、各ベクターで発現させようとした。本発明でCas9タンパク質の第一のドメイン及び第二のドメインは、Cas9タンパク質の一部の部位を指し示すもので、これらが別途のベクターで発現されて細胞内で融合されるようにしたものである。本発明では、前記のような方法で作製されたCas9タンパク質を「split-Cas9」と命名した(図1)。 本発明のsplit-Cas9は、既存のサイズが大きくて、ウイルスベクターなどを介してパッケージングできなかったCas9タンパク質をパッケージング可能なサイズに分けてこれらを各々ベクターを介して発現させても、細胞内でその機能を失わないことを技術的特徴とする。 本発明で用語「第一のドメイン」とは、前記のような目的のために切断されたCas9の一部を発現させる場合、元のCas9タンパク質のN-末端部位を含むドメインをいい、「第二のドメイン」とは、元のCas9タンパク質のC-末端部位を含むドメインをいう。これらの各ドメインは、本発明の「ハーフドメイン」との用語と混用して使用した。前記各ドメインは、ウイルスベクターで発現させるためのものであるため、各ウイルスベクターでパッケージングできるサイズである400bp~3.7kbpの大きさであり得る。具体的には、本発明では、前記第一のドメイン及び第二のドメインが融合されて、元のCas9タンパク質全体を構成するので、一つのドメインの大きさは、Cas9タンパク質全体のサイズから他の一つのドメインのサイズを差し引いたものになる。 本発明の具体的な一実施例では、第一のドメインを2.1kbp、第二のドメインを1.9kbpにしてプラスミドベクターやウイルスベクターに導入し、前記各ベクターを利用して細胞内でsplit-Cas9が標的位置でIndelを誘導することができることを確認した。 また、前記第一のドメイン及び第二のドメインは、その目的に応じて当業者によって特定機能を有するヌクレオチドを追加して製造することができ、例えば、NLS(nuclear localization signal)、タグ(tag)配列、またはスプライシングドナー(splicing donor)/スプライシングアクセプタ(splicing acceptor)配列などをさらに含むことができる。さらに、これに限定されないが、前記第一のドメインは、配列番号3のヌクレオチドでコードされるものであってもよく、第二のドメインは、配列番号5のヌクレオチドでコードされるものであってもよい。 本発明で「ベクター」とは、適当な宿主細胞で目的タンパク質を発現できる発現ベクターであって、遺伝子挿入物が発現するように作動可能に連結された必須の調節要素を含む遺伝子作製物をいう。 本発明で「作動可能に連結された(operably linked)」とは、一般的な機能を行うように核酸発現調節配列と目的するタンパク質をコードする核酸配列が機能的に連結(function linkage)されていることをいう。例えば、本発明のヌクレアーゼのDNA第一のドメインまたはDNA第二のドメインを暗号化する配列は、プロモーターに作動可能に連結させることで、前記暗号化配列の発現は、このプロモーターの影響または調節下にあるようになる。二つの核酸配列(DNA第一のドメインまたはDNA第二のドメインを暗号化する配列と、この配列の5’末端のプロモーター部位配列)は、プロモーター作用が誘導されることで、前記暗号化配列が転写される場合、作動可能に連結されたものであり、前記二つの配列間の連結特性がフレームシフト突然変異(frame-shift mutation)を誘導せず、発現調節配列が、前記各ドメインの発現を支配する能力を阻害しない場合、作動可能に連結された。組換えベクターとの作動可能な連結は、当該技術分野で周知の遺伝子組換え技術を利用して行うことができて、部位-特異的DNA切断及び連結は、当該技術分野で一般に知られた酵素などを使用して行うことができる。 本発明のベクターは、プロモーター、オペレーター、開始コドン、終結コドン、ポリアデニル化(polyadenylation)シグナル及びエンハンサーのような発現調節エレメントの他にも膜標的化または分泌のためのシグナル配列またはリーダー配列を含むことができ、目的に応じて多様に製造されることができる。ベクターのプロモーターは、構成的または誘導性でありうる。また、発現ベクターは、ベクターを含有する宿主細胞を選択するための選択マーカーを含むことができ、複製原点(replication origin)を含むことができる。ベクターは、自己複製するか宿主DNAに統合され得る。前記ベクターは、プラスミドベクター、コズミドベクター、ウイルスベクターなどを含むことができ、具体的には、ウイルスベクターであってもよい。ウイルスベクターは、レトロウイルス(Retrovirus)、例えば、HIV(Human immunodeficiency virus)、MLV(Murine leukemia virus)、ASLV(Avian sarcoma/leukosis)、SNV(Spleen necrosis virus)、RSV(Rous sarcoma virus)、MMTV(Mouse mammary tumor virus)など、アデノウイルス(adenovirus)、アデノ随伴ウイルス(adeno-associated virus)、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus)などから由来したベクターを含むか、これに制限されない。 本発明で、「細胞内に導入する工程」は、当業界に知られている公示のいかなる方法も使用することができ、形質感染(infection)または形質導入(transduction)によって外来DNAを細胞に流入させることもできる。形質感染は、カルシウムホスフェート-DNA共沈殿法、DEAE-デキストラン-媒介形質感染法、ポリブレン-媒介形質感染法、電気衝撃法、微細注射法、リポソーム融合法、リポフェクタミンおよび原形質体融合法などの当分野で公知の様々な方法によって行われてもよい。 本発明の一実施例では、Cas9タンパク質中、第一のドメインと第二のドメインを各々コードする各組換えベクターを作製した後(図1)、これを細胞内に導入させて発現された各ドメインが細胞内で融合して完全な形態のCas9タンパク質として機能することを確認した。具体的には、各ハーフドメインである第一のドメイン及び第二のドメインを各々発現する組換えベクターから各ハーフドメインが発現した後、融合して形成されたCas9タンパク質がsgRNAと共に作用して、ターゲット遺伝子全てにIndel(insertion or deletion)を誘導することを確認した(図2及び図3)。 本発明の他の一実施例では、Hela細胞及びHep1細胞でsplit-Cas9タンパク質を利用して標的特異性を確認した結果、野生型Cas9の特異性に比べて80倍~220倍のレベルで顕著に増加することを確認した(図4)。これは、本発明のsplit-Cas9を細胞内で発現させる場合、非標的効果(off-target)を最小化して、所望の標的位置に作用するようにできることを示唆している。 さらに、本発明の他の一実施例では、split-Cas9をアデノ随伴ウイルス(adeno-associated virus)ベクターを利用して発現させて、産生されたウイルスを細胞に感染させた結果、有効にIndelを誘導することを確認した(図5)。そこで、本発明のsplit-Cas9を使用して、ウイルスベクターを介しても効果的にCas9タンパク質を利用することができることを確認した。 具体的には、前記細胞内導入時、配列特異的なガイドRNA(guide RNA)を追加で導入することができる。より具体的には、前記各ベクター、ガイドRNAの導入は、同時、順次、または逆順に行うことができる。 本発明で、「ガイドRNA(guide RNA)」は、二つのRNA、すなわち、crRNA(CRISPR RNA)及びtracrRNA(trans-activating crRNA)で構成されてもよい。また、前記ガイドRNA(guide RNA)は、crRNA及びtracrRNAの主な部分の融合で製造されたsgRNA(single-chain RNA)であってもよい。また、前記ガイドRNA(guide RNA)は、crRNA及びtracrRNAを含む二重RNAであってもよい。 第3世代の遺伝子ハサミとして知られているRGENは、Casタンパク質及びdual RNAで構成されるか、Casタンパク質及びsgRNAで構成され得る。ガイドRNAは、sgRNAまたはdualRNAのcrRNAの5’末端に一つ以上の追加のヌクレオチドを含むことができ、RNAまたは前記RNAをコードするDNAの形態で細胞内に伝達され得る。 本発明のさらに他の具現例は、Cas9タンパク質のN-末端を含む第一のドメインを発現する組換えベクター及びCas9タンパク質のC-末端を含む第二のドメインを発現する組換えベクターを含む組成物を提供する。前記組成物を前記細胞内に導入して所望の遺伝子の発現を調節することができる。前記組成物は、配列特異的なガイドRNAをさらに含んでもよい。Cas9タンパク質及び組換えベクターは前述した通りである。 本発明の一実施例では、前記第一のドメインを発現する組換えベクター及び第二のドメインルル発現する組換えベクターを細胞内に導入した。これは、ベクター内にパッケージングが困難な大きさを有するCas9タンパク質をより効率的に細胞内に伝達して発現させるためのものであり、前記各組換えベクターを含む組成物を利用して、細胞内でCas9タンパク質をより容易に発現させることができる。前記組成物は、第一のドメインを発現する組換えベクター及び第二のドメインを発現する組換えベクターの他にも、細胞を維持することができる培地用組成物または組換えベクターを細胞内に導入するのに必要な物質は、制限せず含むことができる。 本発明のさらに他の具現例は、前記Cas9タンパク質の第一のドメインを発現する組換えベクター及び第二のドメインを発現する組換えベクターを含む、遺伝子発現調節用キットを提供する。具体的には、前記キットは、配列特異的なガイドRNAをさらに含んでもよい。 また、前記キットは、組換えベクターの発現が行われるか促進できるようにする物質または細胞を維持できるようにする培地用組成物だけでなく、組換えベクターの作製や細胞内への導入などを容易にできる組成物、組換えベクターの作製または細胞内への導入のための説明書などを含むことができる。 本発明のさらに他の具現例は、Cas9タンパク質の第一のドメインをパッケージングするウイルスベクター及び第二のドメインをパッケージングするウイルスベクターが導入された形質転換細胞を提供する。 本発明で用語「形質転換細胞」とは、宿主細胞に目的とするポリヌクレオチドを導入した細胞を意味する。形質転換は、前記「導入」方法によって行われることができ、当分野で公示された通り、宿主細胞により適した標準技術を選択して行うことができる。 前記「宿主細胞」は、一つ以上のDNAまたはベクターが導入される真核または原核細胞を指し、特定対象細胞だけではなく、その子孫あるいは潜在的子孫も指すものと理解されるべきである。突然変異あるいは環境的影響により、前記子孫が親細胞と完全に同一でなくても、本明細書で使用されたように、前記用語のカテゴリ内に含まれる。本発明で、前記形質転換細胞は、各ハーフドメインをコードするウイルスベクターが導入されたもので、これからCas9の各ドメインをコードするヌクレオチドをパッケージングするウイルスを取得することができる。具体的には、前記形質転換細胞の培養液または前記細胞の溶解物から前記ウイルスを取得することができる。 前記細胞は、E.coliのような原核細胞、イースト、真菌、原生動物、高等植物、昆虫などの真核細胞、CHO、HeLa、HEK293、COS-1のような哺乳類細胞などが含まれることができ、前記例示に限定されるものではない。 また、体細胞、生殖細胞、逆分化幹細胞(induced pluripotent stem cells)、成体幹細胞など、ヒトのすべての細胞に適用することができる。 前記体細胞は、胚だけでなく、子供、成人の体から得られる生殖細胞を除くすべての細胞をいい、これらから由来した遺伝子改変細胞まで含むことができる。また、前記成体幹細胞は、ヒト胚(embryo)、新生児及び成人の体から得られるすべての成体幹細胞だけでなく、臍帯血由来の幹細胞(cord blood stem cells)、胎盤由来幹細胞(placenta stem cells)、臍帯幹細胞(Wharton’s jelly stem cells)、羊水幹細胞(amniotic fluid stem cells)、羊膜上皮幹細胞(amniotic epithelial cells)など胚体外幹細胞(extraembryonic stem cells)と、これらから派生した遺伝子改変細胞を含むことができる。 また、前記細胞は、培養された細胞(試験管内)、移植片及び1次培養物(試験管内及び生体外)及び生体内細胞であってもよく、当業界で通常使用される細胞であって、その制限をかけない。 本発明のさらに他の具現例は、前記形質転換細胞の培養液または細胞溶解物を含む組成物を提供する。形質転換細胞、これの培養液及び溶解物は、前記説明した通りである。前記組成物は、各ドメインをコードするヌクレオチドをパッケージングするウイルスを含むため、遺伝子発現調節の用途で使用することができる。 本発明は、Cas9タンパク質に対するベクターパッケージの限界を克服し、前記Cas9タンパク質の切断された二つの部位を各々独立して発現させる組換えベクターを作製して、これを細胞内に伝達して発現させることにより、Cas9タンパク質の細胞内への伝達効率を増加させたものである。したがって、本発明者等が開発した本発明の原理を利用して、細胞の種類、Cas9タンパク質の種類に関係なく適用して細胞内への伝達効率を増加させて遺伝子発現を効率的に調節することができる。 以下、本発明を実施例を挙げて詳述する。しかし、下記の実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明が下記の実施例によって限定されるのではない。 実施例1.Cas9タンパク質の第一のドメイン及び第二のドメインを各々発現させる組換えベクターの作製 野生型(Wild-type,WT)Cas9(CRISPR associated protein 9)タンパク質(配列番号2)の中間部位に存在するdisordered linker(配列番号9;agcggccagggc;SGQGアミノ酸をエンコードするシーケンス)の中間部位を切断してSGアミノ酸とQGアミノ酸が第一のドメインと第二のドメインに各々連結された二つのハーフドメインを作製した。 各ハーフドメインは、CMVプロモーターによって独立した発現が誘導されるようにした。第一のドメインの切断3’-endの部位に停止コドン(Stop codon)をPCRクローニングを介して挿入することにより、発現が完了できるようし、第二のドメインの切断5’-endの部位に開始コドン(Start codon)を連結して発現が開始できるように作製した。第一のドメインの5-end部位の開始コドン(start codon)の下方にHAタグ(tag)とNLS(nuclear localization signal)が順次挿入されており、第二のドメインの3’-endと停止コドン(stop codon)との間にNLS部位とHAタグを順次挿入して、核内への伝達及びHA抗体でタンパク質の発現量を測定することができるように作製した。 実施例2.各ハーフドメインを発現させる組換えベクターとsgRNAの細胞内への導入及びターゲット遺伝子のノックアウト(knock out)確認 前記実施例1で作製した各ハーフドメインを発現させる組換えベクターとCCR5、HPRT及びDMDの各遺伝子に対するsgRNA(single guide RNA)を発現する各プラスミドをリポフェクタミン(lipofectamin)を利用した形質注入でHela細胞内に伝達した。 CCR5遺伝子の対立遺伝子ノックアウトのために使用できる標的配列(target sequence)は、すべてのヒトに共通して存在する保存された配列を使用して、CCR5エクソン2に存在する5’-TGACATCAATTATTATACATCGG-3’」配列(配列番号11)を標的とした。 また、HPRT遺伝子の対立遺伝子ノックアウトのために使用できるターゲット配列として、HPRTエクソン3に存在する5’-GCCCCCCTTGAGCACACAGAGGG-3’」配列(配列番号12)を標的とした。 また、DMD遺伝子の対立遺伝子ノックアウトのために使用できるターゲット配列として、DMDエクソン51に存在する5’-TCCTACTCAGACTGTTACTCTGG-3’配列(配列番号13)を標的とした。 以後、Hela細胞からゲノムDNAを抽出した後、HPRT、DMD及びCCR5各遺伝子内の標的配列の部位をPCRで増幅させた。 以降、Indel(insertion or deletion)が誘導されたか否かをT7E1(T7 endonuclease I)mutation detection assayで分析を行い、アガロースゲル分析の結果を図2に示した。T7E1分析(T7E1 assay)は、従来公知の方法で行った。要約すると、メーカーの指示に従ってゲノムDNAをDNeasy Blood & Tissue Kit(G-DEX IIc Genomic extraction kit)を利用して分離した。 図2に示したように、細胞内に導入された実施例1で作製した各ハーフドメインを発現する組換えベクターから各ハーフドメインが発現した後融合されて、Cas9タンパク質(Split-Cas9と命名)を形成することにより、sgRNAと共に作用してHPRT、DMD及びCCR5遺伝子の全てにIndelを誘導することが分かった。 実施例3.Split-Cas9とターゲット遺伝子特異的sgRNAによるノックアウト効率分析 ターゲット遺伝子のノックアウト効率を分析するために、ターゲットシーケンス部位をPCRで増幅させた後、next generation assayで標的配列を分析した。分析結果、HPRT遺伝子で27.1%、DMD遺伝子で23.75%、CCR5遺伝子で20.27%のIndel効果が現れた。対照群として、第一または第二のドメインの1つのハーフドメインのみ細胞内に注入して発現させ、このような場合には、Indelが現れなかった(図3)。 前記のような結果から、Cas9に対する各ハーフドメインを発現させる組換えベクターを細胞内に注入した場合、各ハーフドメインが正常に発現した後融合されて、完全なCas9タンパク質を形成することにより、sgRNAと共に標的遺伝子に対してIndel効果を示すことができることが分かった。本発明は、ウイルスベクター内のパッケージングが可能なサイズを超えるCas9発現カセットの大きさのため、細胞内への伝達効率が落ちるCas9に対して、第一のドメイン及び第二のドメインを各々独立して細胞内に導入して、各発現後融合されて機能できるようにすることで、Cas9タンパク質のベクター内へのパッケージングの問題を解決したものである。 実施例4.Split-Cas9の標的配列の部位切断特異性分析 ターゲット遺伝子の非標的(off-target)効果を分析するために、細胞にsplit-Cas9と野生型Cas9プラスミドを各々処理した後、3日後にHBB遺伝子標的(on-target)配列と配列不一致を有している類似のシーケンス部位をPCRで増幅させた後、next generation assayで標的配列を分析した。 Hela細胞内で標的効率を非標的効率で割った時、split-Cas9による特異性が野生型Cas9の特異性に比べて、最大220倍以上増加することを確認した(図4A)。また、Hep1細胞内でsplit-Cas9の特異性が野生型Cas9に比べて最大80倍増加することを確認した(図4B)。 実施例5.Split-Cas9を発現するアデノ随伴ウイルスによる標的配列の部位切断特異性分析 Split-Cas9がウイルスベクターを利用した場合にも効果的に作用するか否かを確認するために、第一のドメイン及び第二のドメインを各々アデノ随伴ウイルス(Adeno-associated virus)ベクタープラスミドにクローニングした(図5A及び5B)。 第一のドメインのC-末端部位にスプライシングドナー(splicing donor)を連結し、第二のドメインのN-末端部位にスプライシングアクセプタ(splicing acceptor)を連結した。各ハーフドメインをパッケージングするウイルスを産生し、これを回収して細胞内伝達した後、標的配列部位の切断率を分析した。 その結果、各ハーフドメインが融合された後、full-length Cas9タンパク質を形成することにより、遺伝子切断効果を示すことができることが分かった。Split-Cas9を伝達するアデノ随伴ウイルスをHela細胞内10、50、100MOI(multiplicity of infectivity)で感染させた後、5、7、10日後に標的配列の切断率を分析した結果、約5%の標的配列の切断効果を確認することができた(図5C)。そこで、本発明のsplit-Cas9がウイルスベクターを利用する場合にも効果的に機能していることが分かった。 以上の説明から、本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施可能であることが理解できるはずである。これと関連して、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないものとして理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは、後述する特許請求範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出されるいずれの変更または変形された形態が、本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
| 특허 상태 | 등록 |
| 출원인 | 기초과학연구원 |
| 발명자 | ジンス キム, テヨン ク |
| 출원번호 | 2020081896 |
| 출원일 | 2020.05.07 |
| 등록번호 | 7335200B |
| 등록일 | 2023.08.29 |
| 중요 키워드 | domaincas9compositioncas9 proteincells |
| 출원번호 | 출원일 |
| 1020180005097 | 2018.01.15 |
| 종류코드 | |
| A | |
| 외부 링크 | |
| 출원번호 | 출원일 |
| 1020150162799 | 2015.11.19 |
| 종류코드 | |
| A | |
| 외부 링크 | |
| 출원번호 | 출원일 |
| 201580069646 | 2015.11.19 |
| 종류코드 | |
| B | |
| 외부 링크 | |
| 출원번호 | 출원일 |
| 15861198 | 2015.11.19 |
| 종류코드 | |
| B1 | |
| 외부 링크 | |
| 출원번호 | 출원일 |
| 2017527208 | 2015.11.19 |
| 종류코드 | |
| A | |
| 외부 링크 | |
| 출원번호 | 출원일 |
| 201515527837 | 2015.11.19 |
| 종류코드 | |
| B2 | |
| 외부 링크 | |
| 출원번호 | 출원일 |
| 2015012503 | 2015.11.19 |
| 종류코드 | |
| A1 | |
| 외부 링크 | |